栄養・代謝学

2001年11月13日

糖質の代謝

 

1. グルコース = 良いエネルギー源 = グルコースが分解される時 ATP がたくさんできる。

関連代謝経路: 解糖経路、クエン酸回路(TCA回路)、電子伝達系(呼吸鎖)

         血糖値はグルコースの濃度のこと。

         脳、赤血球にとっては必須のエネルギー源。 低血糖になると?

 

2. グルコースは食事中の糖質の消化、吸収により体内に入る。

         グルコースは、小腸から吸収され、門脈に入り、肝臓、肝静脈を経て大静脈へ入る。

         デンプン、グリコーゲン→グルコース  (α-アミラーゼなど)

         ラクトース→ガラクトース+グルコース (ラクターゼ=β-ガラクトシダーゼ)

         スクロース→グルコース+フルクトース (スクラーゼ)

         ガラクトース、フルクトースは肝臓で代謝後、グルコースの代謝経路へ入る。

 

3. グルコースは、グリコーゲン(グルコースが多数結合したもの)のかたちで貯蔵される。

関連代謝経路: グリコーゲンの合成、グリコーゲンの分解

         肝臓と筋肉はグリコーゲンの多い臓器である。

         肝臓のグリコーゲンは肝細胞内でグルコースとなり、血糖の維持に役立つ。

 

4. グルコースは、糖以外のものから肝臓、腎臓で合成される。

関連代謝経路: 糖新生

         原料となるものには乳酸、グリセロール、アミノ酸などがある。

         酸素の供給量が少ない状態で運動すると、筋細胞内では乳酸が生成する(解糖経路)。この乳酸が血液に入り肝臓に達するとグルコースになる。

 

5. グルコースは核酸の五炭糖(ペントース)部分の原料になる。

関連代謝経路: ペントースリン酸回路

         ペントースリン酸回路でNADPHができる。

         NADPHは、脂肪酸やコレステロールの生合成に利用される。(NADPHは、過酸化物の解毒にも関係している。(グルタチオン還元酵素とグルタチオンペルオキシダーゼ))

 

6. グルコースは、グルクロン酸抱合の際のグルクロン酸部分となる。

関連代謝経路: グルクロン酸経路

         グルクロン酸抱合は解毒機構のひとつ

A + UDP-グルクロン酸 → A-グルクロン酸 + UDP

Aの例としては、ビリルビンがある。A-グルクロン酸はAよりも水にとけやすいので尿中、胆汁中に排泄されやすい。

         赤血球には寿命がある。赤血球が壊れるとヘモグロビンのヘムの部分はどうなるか?

7.     血糖値は一定に保たれている。

ホルモンによる血糖値の調節

         インスリンの作用: 筋肉・脂肪組織の細胞へのグルコース取り込み↑、解糖↑、グリコーゲン合成↑、糖新生↓、タンパク質合成↑。その結果、血糖値↓

         グルカゴン・アドレナリンの作用: 糖新生↑、グリコーゲン分解↑。その結果、血糖値↑

         血糖値はこれらのホルモンの分泌にどう影響するか?

         糖尿病ではインスリンの作用が不足している。

 

酵素(続き)

1. 異なるタンパク質でありながら同一の反応を触媒する酵素をアイソザイムisozymeという。

 

2. 酵素阻害 enzyme inhibition と 阻害剤 inhibitor

@ 酵素阻害には可逆的 reversible なものと、非可逆的 irreversibleなものがある。

A 速度論的に酵素阻害の仕組みが解析できる。

      競合阻害(拮抗阻害)          ・非競合阻害(非拮抗阻害)

 

3.酵素の調節 enzyme regulation

生体内で酵素活性は調節されている。酵素活性が必要とされる時に必要なだけ働く。

@ 酵素量の調節

      酵素の生合成と分解            ・Zymogen (proenzyme)

A 酵素分子の活性の調節

      非共有結合性の調節:アロステリック調節allosteric regulation

      共有結合性の修飾による調節:リン酸化・脱リン酸化による調節など

 

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