第2回カリキュラム開発研究会のご案内

日 時:平成15年10月18日(土)14:00〜17:00   

場 所:岡山大学教育学部本館 401号室

(岡電バスの岡大東門下車、東門を入って右手に見えてくる4階建ての建物が本館です)
   (正面玄関の自動扉の右側にとってのついたドアから出入りできるようにいたします

岡山大学の地図

発表者・題目・概要

1.14:00〜 明楽 晃(岡山中学・高等学校)

「学習者の学齢発達に適した情報教育のためのVDTテキストリーディング環境設定」

学校教育は大きく情報化し今後の学校では、多様な年齢の認知特性にあう環境を作ることが急務である。具体的にはVDTテキスト画面の構成を変化させ,見易さを測定した。結果見易いと感じる文字の大きさには個人差があり,年齢毎の平均値で比較すれば,小・中・高・大学へと年齢があがるとともに平均値は指数関数的に徐々に小さくなっていき、最終的には13ポイントで平準化する。

2.14:30〜 増田正治(灘崎小学校)

「子ども同士のコミニュケーションを活性化し、問題解決能力を育成する教授・学習過程モデルの提案」

「生きる力」の育成をめざし,子どもの主体的な学習を実現しようとするなら,子どもの情報活用の在り方が重要になってくる。本研究では子どもの問題解決活動を取りいれた学習過程や情報機器の援用などによって授業システムを構想し,小学校体育科の授業をモデルケースとして授業実践及び分析を行った。その結果,従来の授業に比べ,子どもの問題解決の過程や協同的コミュニケーションの変容や意欲面・技能面での効果が見られた。そこで,本実践を基にした教授学習過程モデルを提案する。

3.15:00〜 住野好久(岡山大学教育学部助教授)

「専門性養成におけるリフレクションとコーチング」

人を育てる実践を展開する上で、考えながら行動し、行動しながら考える力(反省的実践力)を向上させることが求められている。では、反省的実践力はどのようにすれば向上していくのか。この問題を、次の3点から論じたい。

1)リフレクションしあう共同体としての「同僚性」
2)リフレクションをサポートするツール
3)リフレクションから力量形成を導く指導者・研究者の「コーチング」

4.16:00〜 寺澤孝文(岡山大学教育学部)

「相対評価 vs 絶対評価から客観的絶対評価へ」

昨年度より一般の小中学校において絶対評価が実施され,それに伴い様々な問題が浮かび上がってきている.一方,それまで行われてきた相対評価も偏差値偏重に代表される問題を内包しており,どちらも一長一短的な側面を持っている.本発表は,このような「相対評価 vs 絶対評価」といった,2者択一的な議論と異なる,全く新しい到達度評価のアプローチを紹介する.それは,個人の膨大な学習データから,その個人の学習到達度を客観的に描き出す,いわば「客観的絶対評価」を可能とする方法である.一般的なテストによる到達度評価の限界とそれをクリアするための方法,およびその方法を具体化したデータベースシステムを紹介し,それにより可能となった精度の高い到達度推定の実際を紹介する.この方法により,たとえば以下の疑問に答えることが可能になっている.

?勉強をすればそれに応じて成績は本当に上がっていくのか?
?ドリル学習は本当に意味があるのか?
?英単語1000語を全部憶えるのに必要な期間はAさんとBさんで何ヶ月ぐらい違うのか?

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