写真 |
名称 |
ふりがな |
所在地 |
付帯情報 |
形式 |
諸元 |
建造年 |
文化財 |
出典 |
保存状態 |
価値判断に係る事項 |
保存
評価
| 価値
評価 |
 |
岩倉の石橋 |
いわくら |
岡山/井原市 |
人道/岩倉川 |
石刎橋(花崗岩) |
S2.5m(G),幅1.7m |
元禄13(1700)? |
|
岡山の石橋 |
橋面をコンクリート化 |
岩倉の太良右衛門が自費で造ったとされる/近くに「元禄十三…」「(梵字3)石橋施主…」と刻字された石碑が建つ/左岸側に石刎が見られることから国内最古の、試作的な石刎橋である |
3 |
B |
 |
水迫橋 |
みさこ |
岡山/高梁市 |
楢井ダム公園 |
石刎橋(花崗岩) |
長5.1m(G) |
宝永6(1709) |
|
市教委 |
楢井ダムの建設に伴い公園内に移設 |
賀陽町上竹の大地主であった水迫長兵衛が寄進/山口県に多い瀬戸内塩田タイプ、萩周辺の刎石の短いタイプの何れとも異なる→山口県以外でも西日本各地で時折見られる刎橋の何れとも似ていない→国内で唯一の独自の構造(※)⇒石刎の上に横梁を載せる独自の構造(構造的には安定しない)/年代的に見ても山口県で最古の「盤石橋」(1764)より半世紀近く古く、そうした意味でも重要な存在である/※ 群馬県安中市の板鼻鷹巣神社の石橋(嘉永6)が同一構造であると確認された(2015.
11.12)。同じような奇抜な発想が孤立的に出現したものと思われる。 |
2 |
A |
 |
浦宮神社の旧参道橋
(老松天満社の旧参道橋) |
うらみや
(おいまつ) |
大分/日田市 |
(上津江町浦)<浦宮神社・参道> |
石刎橋 |
長2.8m,S1.65m(G) |
享保19(1734)
|
市有形 |
市教委/WEB(石橋) |
平成14移設/表面を安全と補強のためC舗装→下部からのみ構造を確認可能 |
小規模だが本格的な石刎橋 |
2 |
C |
 |
盤石橋 |
ばんじゃく |
山口/長門市 |
大寧寺 |
石刎橋(玄武岩) |
長14.2m,幅2.4m |
宝暦14(1764) |
県史跡 |
ふるさとの橋/WEB(石橋) |
保存状態良好 |
県下で最も古い石刎橋、かつ、唯一の複数径間の石刎橋→2径間とするため、中央に大きな橋脚を築き刎石を埋め込む→石刎形式だと径間を広くとることができないため、洪水対策として巨大な橋脚が必要となった→九州の石アーチ技術が本州まで伝播していれば、こうした構造物は存在し得なかった |
1 |
 |
 |
平安橋 |
へいあん |
山口/萩市 |
新堀川(萩城外堀) |
石刎橋(玄武岩) |
長6.04m,幅3.95m |
明和年間(1764-72) |
市建造物 |
WEB/ふるさとの橋/WEB(石橋)/歴史の道1p50 |
保存状態良好 |
建造年に幅があるが、明和年間の初期の場合、県下最古の長門市の盤石橋と並ぶ最古級の石刎橋/瀬戸内海沿岸の塩田用石刎橋のような華奢な浮揚感はないが、構造的には刎石上に石桁を置いた典型的な山口の石刎橋/装飾的な(梅花をモチーフにした)石の高欄が見事 |
1 |
A |
 |
枡築欄干橋1 |
ますつき |
山口/防府市 |
大浜塩田/入川 |
石刎橋(花崗岩) |
長8.2m,幅1.85m |
明和年間(1764-72) |
|
ふるさとの橋/WEB(石橋) |
保存状態良好 |
塩田開設当時9基あったが、現存するのは3基のみ/往時は木製の欄干があったが、現在は欠損/山口市の長浜らんかん橋とよく似た、典型的な瀬戸内塩田タイプの刎橋⇒両岸に斜めに打ち込まれた刎石先端上に、何の加工もなしに、重ねるように石桁を置いただけ(桁下のクリアランスを大きくとる必要のある塩田水路用) |
1 |
 |
 |
枡築欄干橋2 |
ますつき |
山口/防府市 |
(塩田記念産業公園)<大浜塩田/入川> |
石刎橋(花崗岩) |
長12.0m,幅1.6m |
明和年間(1764-72) |
|
WEB(石橋) |
移設 |
塩田開設当時9基あったが、現存するのは3基のみ/典型的な瀬戸内塩田タイプの刎橋⇒同上 |
2 |
A |
 |
枡築欄干橋3 |
ますつき |
山口/防府市 |
(佐波川SA下り線)<江泊塩田/入川> |
石刎橋(花崗岩) |
S3.3m,幅1.8m |
明和年間(1764-72) |
|
WEB(石橋) |
移設 |
塩田開設当時9基あったが、現存するのは1基のみ/典型的な瀬戸内塩田タイプの刎橋⇒同上 |
2 |
B |
 |
渡月橋 |
とげつ |
群馬/太田市 |
長楽寺三仏堂・蓮池 |
石刎橋(ヒンジ式) |
長6.6m(G),
幅2.5m |
寛政8(1796) |
|
WEB(鎌倉街道上道) |
昭和6の西埼玉地震で倒壊→翌年再建/保存状態良好 |
長州藩でしか見られないヒンジ式の刎橋(しかも、この形式としては、国内最古)→現状では橋台が接近し過ぎているためせっかくの刎出しによる径間拡大の効果がほとんどなくなってしまっているが、建造当初は現在の倍の桁下空間があったと推測される/擬宝珠付きの板状高欄/石工・天野源兵衛 |
2 |
A |
|
 |
長浜らんかん橋 |
ながはま |
山口/山口市 |
長浜塩田 |
石刎橋(花崗岩) |
長5.4m,幅1.55m |
文化3(1806)? |
|
ふるさとの橋/WEB(石橋) |
右岸の橋台石垣が一部崩落 |
防府市の枡築欄干橋とよく似た、典型的な瀬戸内塩田タイプの刎橋⇒両岸に斜めに打ち込まれた刎石先端上に、何の加工もなしに、重ねるように石桁を置いただけ(桁下のクリアランスを大きくとる必要のある塩田水路用) |
2 |
B |
 |
富士浅間神社の参道橋 |
ふじ・せんげん |
埼玉/深谷市 |
(本住)富士浅間神社 |
石刎橋(ヒンジ式) |
長1.7m,幅2.0m(G)
|
天保14(1843) |
|
WEB(埼玉県の橋供養碑) |
保存状態良好 |
両端の石刎と石桁は相欠継ぎで連結→長州藩以外のヒンジ式石刎橋はきわめて稀→長州藩でも相欠継ぎ構造は3橋しかない/片面の高欄を支える石材のみ桁中央付近で折れて合掌アーチ状になっているが断面が不揃いで、石材が折れたか、後世の補修の際の偶然の産物 |
1 |
B |
 |
藤田の石橋 |
ふじた |
岡山/
(加賀)吉備中央町 |
人道/加茂川 |
石刎橋 |
長3.6m(2G),幅1.8m |
嘉永4(1851) |
町史跡 |
岡山の石橋
/WEB(石橋) |
保存状態良好 |
2本の柱で支え、中央部が高くなり傘状をしている/2径間の刎橋でありながら、中間の橋脚が2本の石柱だけという特異な事例 |
1 |
B |
 |
住吉神社参道橋 |
すみよし |
山口/宇部市 |
住吉神社 |
石刎橋(ヒンジ式)
(花崗岩) |
長4.0m,幅3.96m |
嘉永5(1852) |
|
WEB(石橋) |
保存状態良好 |
防府市の山の口橋とよく似た山口県の石刎橋の進化タイプ⇒両岸に斜めに打ち込まれた刎石先端と、その上に載る石桁を“相じゃくり”風に継いで一体感を出した洗練された構造(写真参照、完成度では山の口橋に勝る)/火灯窓風の開口部を有する装飾的な高欄 |
1 |
A |
 |
板鼻鷹巣神社の石橋 |
いたはな、
たかのす |
群馬/安中市 |
(1丁目)鷹之巣橋東交差点・東、人道/板鼻堰 |
石刎橋 |
長4.88m,幅2.40m |
嘉永6(1853) |
|
WEB(鎌倉街道上道) |
保存状態良好だが、周辺環境が良くない |
完成形としてはわが国最古の石刎橋である水迫橋(岡山県高梁市、宝永6(1709))と同様の構造。3本の刎石の上に横梁を置き、さらにその上に石梁を載せるため不安定な構造で、連続する刎石の上に直接石梁を載せる山口県の石刎とは根本的に発想が異なる。同じような奇抜な発想が孤立的に出現した貴重かつ面白い事例と言える |
1 |
B |
 |
天津橋(幽霊橋) |
あまつ |
山口/柳井市 |
柳井浜塩田 |
石刎橋(花崗岩) |
長6.45m,S3.85m,幅2m
(上載梁の寸法4.25×0.30×0.20) |
慶応元(1865) |
|
馬場 |
水路埋没 |
瀬戸内塩田タイプの刎橋/日立製作所・柳井工場の敷地内にフェンスに囲まれて保存/下部は半分地中に埋まっている(移転ではなく、原位置で、塩田水路が埋められただけという話もある) |
3 |
C |
 |
落合橋 |
おちあい |
山口/萩市 |
<萩往還> |
石刎橋
(花崗岩、玄武岩) |
長2.35m,幅1.65m |
江戸期 |
国登録 |
歴史の道1p71/WEB(石橋) |
保存状態良好 |
街道用の石刎橋/瀬戸内海沿岸の塩田用石刎橋のような華奢な浮揚感はないが、構造的には刎石上に石桁を置いた典型的な山口の石刎橋/桁石は2本が花崗岩、1本が玄武岩→後世の拡幅か? |
1 |
C |
 |
旧湯川家屋敷の石橋 |
ゆかわ |
山口/萩市 |
藍場川 |
石刎橋、石桁橋
(花崗岩) |
長2.2m,幅0.94m |
江戸期 |
|
ふるさとの橋/WEB(石橋) |
観光拠点のため安全対策として石をC固定 |
市街地を流れる水路に架かる、旧湯川家屋(市指定)の橋/正面は桁橋だが、その隣は刎橋で、いかにも、山口らしい |
2 |
C |
 |
山の口橋 |
やまのくち |
山口/防府市 |
剣神社 |
石刎橋(ヒンジ式)
(花崗岩) |
長6m,幅2.5m |
江戸期 |
|
WEB(石橋) |
保存状態良好 |
宇部市の住吉神社参道橋とよく似た山口の石刎橋の進化タイプ⇒両岸に斜めに打ち込まれた刎石先端と、その上に載る石桁を“相じゃくり”風に継いで一体感を出した洗練された構造(写真参照、完成度では住吉神社参道橋に負ける) |
1 |
B |
 |
文島竜神社の太鼓橋 |
ふみしまりゅう |
山口/(熊毛)平生町 |
文島竜神社 |
石刎橋(ヒンジ式?)
(花崗岩) |
長5.76m,S3.52m,幅2.1m |
江戸期 |
|
ふるさとの橋 |
移設 |
山口の石刎橋の進化タイプ(宇部市の住吉神社参道橋参照)と普通の石刎橋の中間的存在⇒側経間(片持ち)と中央経間を“相じゃくり”風に継いでいるが、その下に1本刎石があり、構造上はこの下段刎石の上に石桁が載り、段差を埋めるため刎石上に側経間の石桁(?)を置いたとも受け取れる(写真参照)/大野毛利氏の屋敷にあったものを移設してと伝えられる |
2 |
B |
 |
仁堀中の石橋 |
にぼりなか |
岡山/赤磐市 |
一般道/砂川 |
石刎橋(花崗岩) |
長5.2m,S3.3m(G),幅2.3m |
江戸期? |
|
岡山の石橋 |
石梁の代替に木材が相当量使われ、保存状態は良くない |
刎石を橋台から約60㎝出し、その上に長3.3m、幅38㎝、厚23㎝の延べ石が置かれている |
3 |
C |
 |
大宜刎橋 |
おおげ |
岡山/笠岡市 |
人道 |
石刎橋(花崗岩) |
長3.3m(G),幅1.8m |
江戸期? |
|
WEB(石橋) |
橋面舗装 |
山口の塩田刎橋に似た本格的刎橋 |
2 |
C |
 |
大峯の石橋 |
おみね |
熊本/(上益城)甲佐町 |
一般道/谷川 |
石刎橋(凝灰岩) |
長4.0m,S2.8m(G),幅1.6m |
江戸期? |
|
WEB(石橋)/町教委 |
路面舗装 |
小規模だが本格的な石刎橋 |
2 |
C |