修士論文発表会①
2月18日~19日にかけて修士論文発表会があり、M2西村が発表を行いました。
発表を終えてのコメントとともに、論文の内容を紹介します。
○発表会を終えた西村のコメント
学部の卒業研究を発展させた内容であり、調査設計から分析、結果のまとめまで工夫しながら取り組んできました。
研究活動の中でつまずく場面も数多くありましたが、先生方や研究室の皆さんの支えもあり、最終的に納得できる成果物を残せたと自負しております。
お力添えをしていただいたすべての皆さまに、この場をお借りして感謝申し上げます。
本研究室での経験は何事にも代えがたい貴重なものであり、自身の成長につながったと実感しております。
この経験を踏まえて、今後の社会生活に活かせるように精進してまいります。
(発表の様子)
○研究テーマ
快適性・利活用性に着目した人中心の生活道路空間整備に関する研究
○研究の概要
近年、世界中で交通機能(Link機能)のみならず利活用機能(Place機能)も備えた道路空間整備が積極的に展開されている中、我が国においても安全性のみならず快適性も確保した交通機能に加え、だれもが自由に滞留できるような利活用性も充実したコミュニティ空間としての生活道路が将来像として掲げられている。
以上のような背景から、本研究では道路環境と人の意識の観点から生活道路における“快適性”と“利活用性”に影響を与える要素を明らかにした。
その結果、快適性に関しては個人の属性や意識に関わらず歩行者が占有できる空間の広さが最も影響を与えていること、利活用性に関してはストリートファニチャーの設えが有効な手段になり得ることを定量的に示した。
また、生活道路において歩行者が利活用することを許容できる意識は、充実した生活環境に加え、地域との関わりを積極的に持つことが重要であることが示された。
本研究で得られたこれらの知見は、国が掲げている多様な機能を備えた生活道路実現に資すると考える。

(Unityで作成した生活道路環境)