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フェライト磁石を用いたEV駆動用47kWレアアースフリーモータ

地球温暖化対策や石油などのエネルギー資源の枯渇対策から,電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)といったモータを駆動に活用する自動車が注目を集めています。そして,現在発売されている様々なEVやHEVには,高出力・高効率かつ広い可変速範囲を備えた高性能モータとして,希土類磁石を用いた埋込磁石同期モータ(IPMSM: Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)が主に採用されています。しかし,希土類磁石は高性能であるものの高価であります。そして,希土類磁石の原材料であるネオジムやジスプロシウムといったレアアースの需要拡大により,以前発生したレアアースショックの再来の可能性が捨てきれないため,安定供給に不安が残ります。そこで,希土類磁石を用いず,安価で安定した供給が可能なフェライト磁石を用いたモータの必要性が高まっています。

開発した47kW IPMSMの
ステータ
開発した47kW IPMSMの
ロータとフェライト磁石
 
そこで,本研究プロジェクトでは,フェライト磁石を用いた自動車駆動用47kWIPMSMについて研究・開発を行いました。希土類磁石に比べて,フェライト磁石の低い残留磁束密度により低下するマグネットトルクを補うために,スポーク型の回転子形状を採用しました。そして,回転子形状を工夫することで,リラクタンストルクの活用も図っており,高トルク・高出力・高効率なモータを実現しました。

開発した47kW IPMSMを
搭載した電気自動車
開発した47kW IPMSMを
解体して展示した様子
 

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