トルコ語とチュルク諸語の研究と日本語との対照
新しい視点からから挑むトルコ語とチュルク諸語の文法研究
筆者自身の研究の変遷は、トルコ語だけを対象とした個別言語の研究から出発して、日本語との対照を経て、トルコ語の地域方言やチュルク系諸言語の研究まで徐々に拡大している。ひとことで表現するなら、「研究の広がり」というところになろうかと思う。(本書「執筆の背景」より)現地調査により得られた、キリスト教徒であるチュルク系少数民族のガガウズ語のガガウズ語の談話言語資料も採録。
目次
記述言語学者自選集の刊行にあたって
まえがき
第一部 トルコ語の文法研究
1. トルコ語における対格表示と名詞-動詞構造
2. トルコ語における不定と定の矛盾 ―語用論からの解明―
3. トルコ語の非対格構文について
第二部 トルコ語と日本語の対照研究
4. トルコ語と日本語における語彙の意味的差異
―「暖かい(人)」の因子分析 ―
5. トルコ語のol-表現と日本語のナル表現の対照研究
第三部 チュルク諸語の研究(論文編)
6. トルコ語、古代トルコ語およびハラジ語における使役/反使役の交替
7. トルコ語、チュルク諸語及び日本語における主語と主題
第四部 チュルク諸語の研究(言語資料編)
8. ガガウズ語を話す人々
9. バルト・スラヴ語世界におけるチュルク系少数言語
―カライム語とガガウズ語―
10. ガガウズ語の記述的言語資料
執筆の背景(あとがきにかえて)
初出一覧
著者紹介