• 歩容を推定する歩行アシスト装置の開発
  • 高齢者は筋力の低下が原因で,歩行中に爪先を上げる高さが低くなることが知られています.それにより,わずかな段差でもつまずいてしまい,転倒する恐れがあります.その対策として,歩行時に補助的な力を生成し,爪先を持ち上げるアシスト装置の開発に取組んでいます(右図).この装置を用いる際には, 歩行動作中の適切なタイミングで支援を行う必要がありますが、歩き方(歩容)は人により異なるため, 支援タイミングの決定は困難です.そこで,人の歩行動作を振動子モデルによって表現し,EM アルゴリズムと呼ばれる方法で歩容を推定します.
  • 機械学習による移動ロボットの故障検出
  • マルチエージェントシステム理論は,自律的に意思決定を行う複数のエージェントがネットワークを介した情報交換を通して,全体として共通の目的を達成することを目指しています.移動ロボット群によるフォーメーションの形成(右図),運搬物の協調搬送,ターゲットの協調包囲などへの応用が考えられています.マルチエージェントシステムの合意問題においては,一部のエージェントが故障すると,本来の合意の達成が困難となることがあります.このため,故障の検出と情報の遮断が必要です.機械学習の一つであるSupport Vector Machineを用いて移動ロボットの故障を検出し,適切な合意形成を行う方法の実機検証にも取組んでいます.