教員

教員 Faculty

金 どぅ哲
名前:
金 枓哲(KIM, Doo-Chul)
所属:
岡山大学学術研究院 自然環境生命科学研究科 環境生態学講座 国際農村開発学分野 教授
岡山大学農学部 環境生態学コース 国際農村開発学ユニット 教授
専門:
農村地理学、環境地理学、韓国地域研究、ベトナム地域研究
連絡先:
kim@okayama-u.ac.jp
(全角@を半角@へ変えてください)
経歴:
韓国のソウル大学地理学科及び同大学院修士課程を修了し、国連地域開発センター(UNCRD)の研究員として1992年に来日。その後、日本学術振興会特別研究員(名古屋大学)、東北大学理学研究科助手を経て、1999年より岡山大学で勤めている。国際地理学会(IGU)・持続的農村システムコミッション・委員長などを歴任。
講義:
学部:環境と地理、環境地理学、環境地理学演習など
大学院:持続的農村システム学、持続的農村システム学演習など

主な研究テーマ

1)過疎政策と住民組織の日韓比較
2)地域資源管理と内生的住民組織論
3)公共事業による環境問題の日韓比較
4)ベトナム地域研究(主に農村地域)

研究概要

1)過疎政策と住民組織の日韓比較 日本と韓国における過疎地域の問題を、組織論的な地域開発の視点からアプローチし、過疎地域の再生のための社会的な条件の解明に努めてきました。具体的には日本と韓国の過疎地域を対象に、地域側の対応を内生的住民組織の変容と地方行政の役割に着目し、「内生的住民組織論」の枠組に依拠しつつ、それぞれの過疎地域における開発主体の実体と形成メカニズムの究明に努めています。

内生的住民組織の存立基盤(金、2003)

2)地域資源管理と内生的住民組織論
森林、干潟、湖など様々な自然資産には本来的な所有者がなく、地域住民の誰もが利用することのできるものが多くあります。「共有資源」と呼ばれる、このような自然資産の利用と管理には、「見えざる手」のような市場経済の仕組みがうまく機能せず、個々の生活を良くするための努力が環境破壊につながってしまうケースも少なくありません。自然資産を持続可能な資源とするためには、地域コミュニティによる利用と管理が不可欠であり、健全な地域コミュニティの核を成すのが「内生的住民組織」です。日本・韓国・中国・ベトナムの農村地域を歩く!見る!聞く!ことで、地域コミュニティによる地域資源の持続的管理の在り方を解明しています。

学生へのメッセージ

授業(学部)の内容とその方法
私は大学教育の目標の一つは「自分の目で世界をみる」能力を涵養することだと考え、「世界に視野を広げる教育」になるよう心掛けています。地域開発に関する多様な事例を紹介しながら、日本とアジアの地域開発と環境問題を考えます。

大学院生の教育
「様々な地域で、多様な階層の人々」と話すこと、現場から学ぶこと、つまり「フィールドワークを重視する教育」を実践しています。

自己努力目標

研究と教育を両立させるため、現在取り組んでいる研究の内容をなるべく授業に導入し、研究と教育との相互のフィードバックを心掛けています。

研究業績

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本田恭子
名前:
本田 恭子(HONDA, Yasuko)
所属:
岡山大学学術研究院 自然環境生命科学域 環境生態学講座 国際農村環境学分野 准教授
岡山大学農学部 環境生態学コース 国際農村開発学ユニット 准教授
専門:
農村社会学、環境社会学、農業経済学
連絡先:
yhonda@okayama-u.ac.jp
(全角@を半角@へ変えてください)
経歴:
兵庫県出身。京都大学農学研究科博士課程修了、2012年に博士(農学)取得。岡山大学大学院環境生命科学研究科ウーマン・テニュア・トラック(WTT)助教(特任)、同研究科助教を経て、2018年より現職。
講義:
学部 資源管理学、環境社会学など
大学院 農村社会学、農村社会学特論など

主な研究テーマ

1)市民コモンズとしての広域的な地域資源管理システム
2)中国地方の農協小水力からみたコミュニティ・エネルギーの可能性

研究概要

1)市民コモンズとしての広域的な地域資源管理システム
農地や水路といった地域の資源は農業に利用されるだけでなく、地域に住む人々や都市の市民の生活にも欠かせない様々な多面的機能を持っています。しかし、現在農業と農村の衰退により、地域資源の荒廃が大きな問題となっています。私は地域住民や都市住民も巻き込んだ新しい地域資源の管理システムを実現すべく、社会・経済学的な研究を行っています。

2)中国地方の農協小水力からみたコミュニティ・エネルギーの可能性
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故を経験した私たちにとって、再生可能エネルギーの活用は大きな課題です。私は発電効率に優れ、日本の豊かな水資源を利用できる小水力発電の持続的な管理・運営形態について研究をしています。
終戦直後の一時期に、電力不足の解消や地域振興のため農村地域が主体となって小水力発電所を建設する動きが盛んになりました。中国地方にはこのタイプの発電所が多く、しかも現在も地域が主体となり管理・運営されています。そこで、これらの発電所が中国地方で特異的に普及した背景や、現在まで維持されてきた要因、さらにそれらと地域社会とのかかわりについて研究を行い、持続的な小水力発電の実現に貢献したいと考えています。

学生へのメッセージ

授業(学部)の内容とその方法
講義では農山漁村での実際の取り組みを積極的に取り上げます。農山漁村はみなさんにとって縁遠い存在かもしれませんが、みなさんの暮らしや社会とも深いかかわりを持っています。農山漁村の現状を「自分事」として考えられるような講義を目指しています。

大学院生の教育
フィールドワークを通して、多様な視点を理解し視野を広げていけるような教育を目指しています。

自己努力目標

持続可能なワーク・ライフ・バランスの実現

研究業績