消えた轍 片上鉄道廃線跡を行く

 

1. 廃線跡自転車道への関心

2. 迂回路を通って起点まで

3.  一両編成の鈍行列車で聖地巡礼

4. 峠清水トンネルを抜けて金剛川橋梁を渡る

5. 往時の車窓風景を眺めがら天瀬駅到着

6. 鈍行列車 数々の遺構を堪能す

7. これぞ聖地巡礼の醍醐味か?

8. 吉ヶ原にて

 

 

6. 数々の遺構を堪能す

 

トンネルが2つ続きひんやり涼しい天神山隧道。ここもかつて列車が走っていたのだ。
 

 天神山隧道を過ぎると、ゆったりとした吉井川の流れは大きく蛇行し、それに沿って自転車道も左に曲がった。中流域でも川幅は広く、水の流れは止まっているかのようだ。そして今度は大きく右に川の流れが曲がり始めるあたり。

路面を見ると、これは何だ?

 実は、アスファルトに埋まった往時のレールである

 これをレールと気づくサイクリストはほとんどいないだろう。自転車道で唯一残っているレールだ。これはポイント高い。というわけで、しっかり写真撮影。

 下の写真は上のレールを撮った場所。写真中央にレールが見える。逆光のため進行方向と反対側から撮った。ちなみに、ここは陸閘門といって、船舶の通過のため水を堰き止める施設だそうだ。傍の立札に書いてあったが、どう使われていたかは不明。


さらにしばらく行くと信号機

 すでに幾つか見つけたが、これが一番残存状態が良い。ただの錆びた信号機なのに、しげしげと眺めて写真を撮る。そんな私を次々と他のサイクリストが追い越して行った。

 

 備前矢田駅。荒れ果てたホームだけが残されていた。これを見た途端、震災ボランティアで岩手県大槌町を訪れたときに見たJR山田線の大槌駅跡が思い出された。津波でホーム以外跡かたも無くなった駅跡はかなり衝撃的だった。赤字路線なのでなかなか難しいと思うが、心情的には復興して欲しいものである。