消えた轍 片上鉄道廃線跡を行く

 

1. 廃線跡自転車道への関心

2. 迂回路を通って起点まで

3.  一両編成の鈍行列車で聖地巡礼

4. 峠清水トンネルを抜けて金剛川橋梁を渡る

5. 往時の車窓風景を眺めがら天瀬駅到着

6. 数々の遺構を堪能す

7. これぞ聖地巡礼の醍醐味か?

8. 吉ヶ原にて

 

 

7. これぞ聖地巡礼の醍醐味か?
 

 苦木駅舎で持参したパンを1つ食べた後さらに先に進むと、自転車道の傍らにあったのは・・・

距離票である

 起点の片上駅から22キロ地点であることを示す。こんなの以前走ったときは全く目に入らなかった。しかし、2時間近く走ってまだ22キロ地点とは。 足で走った方が早い。鈍行列車とはいえ、あまりにのんびりし過ぎだ。いつの間にか正午が近くなってきたので少し先を急ぐことにする。

 これまで吉井川を左手に見ながら走っていた。しかし、自転車道がR374の歩道となって備前大橋を渡ると、今度は右手に吉井川が流れる。以前、全く電車に関心が無かったときでも、ぼんやりと列車はどのように吉井川を渡ったのかと思った。R374が走る備前大橋を列車が通ったとは到底思えなかったからだ。その謎を解くカギはもう少し先にある。

 R484との交差点から赤く舗装された道になる。


 そこから少し先に行くと川面に見えたのは・・・

 列車がかつて吉井川を渡っていた橋梁の基礎部分である

 事前の調べで、ここらへんに基礎部分の痕跡があるらしいことは把握していた。しかし、 内心見つけることができるか心配していた。勾配票や距離票と比べると見つけるのはずっと難しく、そもそももう残っていない可能性もあるのではと思っていたからだ。遺構の中には、劣化、撤去などの理由でなくなってしまうものもある。そのため、見つけたときは思わず、おぉ〜と声が出た。これぞ聖地巡礼の醍醐味か?それにしても、こんなもの見て感動する人間になるとは思ってもみなかった。だけど 、なぜかわくわくしてすごく楽しい。
 

 なお、これまで示した以外にも遺構の写真を撮ったが、全て載せると煩雑なので、それらのうち幾つかをこのページの最後に積上げておく。