道は交通量が非常に少なく走りやすい。緩やかなアップダウンが続くが、アップの区間は概して短く、ダンシングして駆け上がるとあっという間にピークに達する。それに続く下りは心地よい風を全身に受けながら滑空しているかのようだ。次々と素晴らしい景色が目に飛び込んでくる。
走りながら、いつの間にか自分の頬が緩んでいるのに気付く。
もう、楽しくてしょうがない。
いゃっほ〜い!小豆島最高!自転車最高!
心の中ではあるが、思わず何度も何度も叫んでしまう。恐らくバスで運ばれながらこの景色を見ても、このような感動は味わえないだろう。いや〜、ホント自転車やっててよかったよ。
時々はっとする景色に出くわすと自転車を止めて写真を撮ったが、あえて写真を撮らずにスルーした箇所も多かった。疾走する中で突然目に飛び込み次の瞬間過ぎ去る風景の感動は、自転車を止めて眺める風景のそれとは異なる 味わいがあるからだ。写真を撮らなかった風景は、心の中でパシャリとシャッターを切り、感動を心のネガに焼き付けた。
やがて景勝地、南風台到着。
ほげぇ〜っと青い海と空を眺める。
南風台では、車で来た観光客だけでなく、他の自転車乗りとも出会った。互いに本日小豆島で自転車に乗ることができた幸運を喜び合った。
景色を眺めたり、談笑したり、
三食羊羹食べてまったりしていると、いつの間にか正午が近くなってきた。