先生の熱い夏休み 笠岡100万本のヒマワリ

 

1. どこか遠くへ行きたい

2. 吉備津彦神社で安全祈願

3.  沙美海岸で一休み 

4. どこまでも一面続くヒマワリだ

5.干拓地の想い出

6. 消えた轍 井笠鉄道廃線跡を行く

7. なんてぇこったい!

8. ご利益と人の情けで無事帰還

9. 夜、ビールを飲みながら

 

 

3. 沙美海岸で一休み

 沙美海岸に着いたのは8時過ぎだった。週末は大勢の海水浴客でごったがえすのであろうが、さすがに平日のこの時間帯だと誰一人いない。


 

 再び太陽が顔を出すと気温は早くも30度に達し、さすがに暑くなってきた。一瞬、レーパン一枚になって、ひと泳ぎしてやろうかと思ったが、急にひどく空腹を感じだしやめてしまった。 朝食でとった固形物がコンビニおにぎり一つだったせいだろうか。とにかく猛烈に腹が減った。そのため、三色羊羹を食べることにした。


 

味が異なるので飽きがこず、一口サイズなので食べやすい。私のお気に入りの補給食である。
 

 沙美海岸。日本の渚100選に選ばれるだけあって美しい浜であるが、沙美(さみ)という字や語感も美しい。ぼけ〜っと砂浜と海を眺めていると、心が癒されるでござるよ。ひと気のない浜では、青いカブトガニが一匹日向ぼっこをしていた。


  ところが、補給食をほとんど食べてしまったにもかかわらず、空腹の方はまだ癒されなかった。そこで、道の駅・ベイファームを目指し、海沿いの快走路
r47をひた走る。ところどころアップダウンがある箇所があるが、そんな所を、袈裟を着たお坊さんや腰の曲がったお婆さんがママチャリで走っていたのには少し驚かされた。
 

 空きっ腹を抱えて9時過ぎ道の駅ベイファーム到着。早速店内に入り、手近にあった巻き寿司の小パックを買って食った。大パックもあったが小にしたのは、お昼は小出うどんと固く心に決めていたからである。

 ここで、小出うどんについて少し記しておこう。小出うどんは、小田川から少し外れた辺鄙な場所にある。もちもちした食感のざるうどんが美味しい。客席が軒先なので、汗をかいていてもあまり気にせず入れるのがありがたい。それもあってか、素朴で愛想の良い店の人によると自転車乗りがよく訪れるという。

私は、昨年の秋に初めてこのうどん屋を訪れたのであるが、すっかり気に入ってしまった。しかし、場所が少々遠いので、それ以降訪れる機会がなかった。 そこで、本日の昼は、是非とも小出うどんで食べたいと思っていたのである。暑い中走った後、冷たいざるうどんをちゅるちゅる〜とすする。う〜ん、想像するだけで堪らないねぇ〜。
 

 今回、つれあいへのお土産選びに苦労した。素朴な洋菓子があれば一番いいのだが、道の駅にあった笠岡産のお菓子はカブトガニ饅頭だけだった(笠岡湾は、日本で唯一の「カブトガニ繁殖地」として、国の天然記念物に指定されている)。しかし、これは明らかに彼女の好みではないと思う・・・いろいろ頭を悩ましたあげく、笠岡産の肉みそにした。

 後日食すと、ご飯にも合うが、キュウリにつけるとビールの良い朋となり、つれあいに喜んでもらえた。
 

つづく