酒と魚と塩とおっちゃん

タイに行ってきました。

場所は東北部のコンケン県にある農村です。今年3月のブログ記事にも書きましたが、内陸部にあるこの地域では、人々は農地の塩害に悩みながらも、塩を資源として活用するなど、環境を賢く利用してきました。まさに「塩とともに生きてきた人たち」です。

調査の合間に、私たちを興味深げに眺めているおっちゃんたちをみつけました。

みると、そのうち1人は3月にインタビューをしたおっちゃんでした。おっちゃんは少し酔っていて、バケツを抱えていました。バケツの中には写真のような小魚が。今は雨季、水をたたえた塩だまりでとってきたそうです。魚の多くはティラピアだそうですが、他のも混ざっているように見えます。いわく、塩水なのであまり成長しないとのこと。それでも、暇を見つけては彼らは塩だまりに魚をとりに来ます。

これから家に帰って、この魚たちを肴にもう1杯やるのでしょう。

酒と魚と塩とおっちゃん。彼らとラオカオ(泡盛のような現地のお酒)を酌み交わしたら、これらと私たちの関係にどんな化学反応が起こったでしょうか。

彼らのお酒のお誘いを断らざるをえなかったのが、ちょっぴり悔やまれる1日でした。

2019年10月02日